● 仲仕事
麹を造る際、その途中で行う品温調整(麹の攪拌)作業のこと。盛り後7時間~9時間経つと再び麹の品温が上がるため(34℃~36℃)、麹米を良く攪拌して酸素を供給し品温を下げえてやる作業。手入れ後は麹米を広げ6cm~7cmの厚さにする。
● 仲添
三段仕込みの二回目。単に「仲」ともいう。
● 中取
上槽した時、二番目に出てきた日本酒。主に、槽を使って搾った日本酒を指す。酒袋を槽一杯に積んで、圧力をかけて出てきた日本酒。
● 生酒
まったく火入れをしていない日本酒。通常、日本酒は二回の火入れ(加熱殺菌)を行うが、両方ともしないで出荷された日本酒をいう。しかし、日本酒本来の旨さはのっていない。若々しさを楽しむ日本酒。
● なましゅ(生酒)
搾った後から、最初の火入れをする前までの日本酒を指す現場用語。
● 生貯蔵
二度の火入れの内、最初の火入れ(貯蔵前)をしないで生のまま貯蔵し、二度目の火入れ(瓶詰前)だけ行った日本酒。生貯ともいう。
● 生詰
二度の火入れの内、最初の火入れ(貯蔵前)だけをして、二度目の火入れ(瓶詰前)の火入れはしない日本酒。
● 波返し
蒸米を冷ます方法の一つ。通常、蒸米は布に広げて放置し、自然に冷ますが、波返しは蒸米を約30分ほど布に包んで放置し、次にそれを広げて約30分ほど放置。これを数回繰り返す方法。現代ではほとんど見かけない。
● にごり酒
発酵完了直前の、甘味の強い醪をそのまま荒濾しした日本酒。白く濁って、アルコール度数も高く、独特の舌触りと喉越しに特徴がある。本当に良いにごり酒は、光をあてずに冷蔵庫で一年ほど寝かせると、トロッとした旨味が味わえるようになる。
● 日光臭
日本酒に日光があたって生じる特異な不快臭。
● 日光着色
日光の影響で着色すること。
● 日本酒度
日本酒内のエキス(アミノ酸や糖分等)の量。
● ぬり破精
麹を造る時に使われる言葉。破精の一つの状態を指す。米の全表面に菌糸が食い込んでいるが、食い込み具合は浅い。力が弱く溶けも悪い。腐造の危険もあるが、使えなくはない。
● 熱酒瓶詰法
瓶詰する前に行う火入れ方法の一つ。日本酒を一度温めて瓶詰する方法。
● 濃醇
酸味と糖分、ともに多い日本酒のこと。
● 濃醇甘口
酸味と糖分、両方とも多いが、コクがあってまろやかな日本酒。
● 濃醇辛口
酸味と糖分、両方とも多いが、コクがあってキレがある日本酒。